オーストラリア産業 COVID-19 による混乱にもかかわらず、状況は良好
供給
2020年オーストラリア産マカダミアの収穫は終了し、収穫状況はおおむね良好、ナッツの品質も良好です。
南アフリカを除く全ての生産地では、収穫予測量に近い収穫量の達成が見込まれています。
6月にマカダミア南アフリカ(SAMAC)は、2020年の最新収穫予測を49,503トン(殻付き含水量3.5%)と発表しました。これは2019年の収穫量59,050トンよりも約16%低く、また、当初の予測よりも約20%低い数値です。これは、開花期の異常な暑さと全体的な干ばつによる減少とされています。
世界の供給量は昨年より約7%減少、と予想されています。
需要
2020年5月までの12ヶ月間、主に2019年第1四半期に記録的な出荷量となった2019年と比較すると、2020年第2四半期にはCOVID-19による不透明感のなか、多くの市場では輸入量が減少しました。しかし、2018年と比較すると、全体的な輸入は16%増となり、依然として好調です。
現在、コロナウイルスによる影響は明らかであり、国際輸送では小規模ながらも混乱があり、より短期的な購入パターンがみられるようになっています。しかし、第3四半期に売上高は改善しており、オーストラリアの産業は顧客と市場基盤が多岐にわたるため、安定していると言えるでしょう。
オーストラリア産 販売
2018年7月から2019年6月までのカーネル供給量は、豊作であった2018年の影響もあり高水準で推移、その結果、販売量も例年より増加しました。2019年の収穫量の減少、およびCOVID-19の影響による2020年第2四半期により販売量は、約1万トンと以前の水準に戻っています。
結果は、スナック形態の販売が好調に推移し、原料販売は減少。過去6ヶ月間の小売業の売上高は、消費者の食品の蓄え傾向により、大幅に増加しています。旅行業や小規模小売業は、客足の減少により影響を受け続けていますが、大規模小売チェーンの全体的な売上高は、堅調と予想されます。
外食産業はCOVID-19による制限を余儀なくされたため、多大な影響を受けているうえ、製造業もサプライチェーン混乱の影響を受けています。過去3年間に行われたこれらのセクターへのマーケティングへの力強い投資は、オーストラリア産業のよりよい位置づけを期待できます。