食品イノベーターであり付加価値のエクスパートであるスチュアート・ピッケン氏は、見つけた課題の解決策は、関わっているすべての人々に利益をもたらす結果になるよう努めています。元弁護士、シェフでもある彼が、マカダミアナッツを含む栄養価の高い食品へのアップサイクルに特化した製造受託事業を立ち上げたのは、旺盛な好奇心からくるものでした。
二流品を一流品へ
オーストラリア有数のマカダミア産地であるニュー・サウス・ウェールズ州ノーザン・リバーズを拠点とするスチュアート氏のビジネス、エデンベール・フーズは、研究開発に時間を投資しており、オーストラリア産マカダミアはあっという間に最も用途の広い食材のひとつとなりました。スチュアート氏が、地元のナッツや果物の生産者と触れ合うなかで感じたインサイトが、彼のビジネスのアイデアに火をつけたのです。
「私たちは何人かの農園経営者と仕事をしていましたが、形の整った完璧な果物や野菜を求める市場の副産物として存在する、規格外商品に申し訳なさを感じ始めました。」
「オーストラリアには美しい農産物があり、それは素晴らしいことです。しかし、二流品として分類される商品も多く、味、栄養価はまったく劣らないこれらの食材を加工する方法を見つけたかったのです。」と彼は言います。
「果物やナッツの栄養価を人間の健康に役立てる方が、堆肥にしたり、埋め立てたりするよりもずっといい。そこで私は、農作業で発生する廃棄物を栄養価の高い製品にアップサイクルすることで、どんなことができるのかに興味を持つようになりました」。
マカダミアを最大限に活かす
マカダミアに加え、スチュアートはブルーベリー、ストロベリー、ラズベリー、バナナをよく使います。製品配合の観点から、マカダミアには原料リストに加えるのに最適ないくつかの特徴があると言います。
「マカダミアには独特の滑らかさがあり、他の素材とよく合う独特の風味があります。ローストしたマカダミアと生のマカダミアでは、まったく風味が違います。油っぽい口当たりも好きで、スナックバーに使うととても効果的です。」
スチュアート氏の思うマカダミアは、ホールカーネル(サイズ)以上の多様性であり、マカダミアはまだまだ可能性を秘めた、開拓の余地がある製品である、ということです。
「マカダミアには多くの等級があります。ホールカーネルはもちろんプレミアム価格ですが、より経済的、かつおいしくと栄養価を持つ製品を作るという点では。より小さなサイズもありますね。」
スチュアート氏と仲間は、マカダミアオイルを抽出するためにカーネルを圧搾した後に残る固形物を使った 「マカダミアケーキ 」と呼ぶ新製品も開発しています。
「オイルを抽出した後に残るものにはまだ栄養価があるので、それを使ってプロテインボールやプロテインバーを開発したり、おいしいヴィーガンチーズを作ったりしています。」と彼は語ります。
ナッツバターをさらにおいしく
エデンベールフーズの継続的な研究は、特に機能性スナックとナッツバターの分野であり、革新的な風味という点で画期的な成果を上げています。
「ナッツバターは、アップサイクル原料の優れた包絡線であることがわかっています。最近、バナナと蜂蜜入りのピーナッツバターを作りましたが、これはバナナの廃棄物をアップサイクルしたいという願望からヒントを得たものです。バナナは多くの廃棄物を生み出しますが、私たちは皮も含めて使える製品に変えるプロセスを開発しました。」
革新的なマカダミアバターを作るにも、この分野は大きな可能性を秘めていると考えています。
「マカダミアをバター製品に加える余地があるのは確かです。フルーツパウダーなど他の材料と一緒にローストして、風味豊かなマカダミアバターを作ってみたいのです」とスチュアート氏は明かしました。
コラボレーション
「オーストラリアと海外の市場向けに、付加価値のあるマカダミア製品を作りたいと考えているのであれば、喜んで協力します。」とスチュアート氏。「われわれの製造施設はHACCP認定を受け、USFDAに準拠しています。受託製造、レシピ処方、栄養パネル、原価計算、感覚評価も行っています。」
上記、ご紹介したビジネスにご興味のあるかたは、オーストラリア・マカダミア協会までご連絡ください。
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