ヨーロッパのフレーバー・イノベーションとユニークなマカダミアスナック

新しいフレーバーの組み合わせは、ワクワクしますよね。マカダミアとなると、なおさらです。最近、ヨーロッパで発売された気になる3つのフレーバーをご紹介します。

これらの製品の詳細(ヒント:フルーツ、ハーブ、紅茶、リキュールのフレーバーを含みます)をお伝えする前に、ヨーロッパのスナック世界で現在何が起こっているのか、また今後新型コロナウイルスがフレーバーのイノベーションにどのような影響を与えるかについて、いくつかのインサイトをお伝えします。

マカダミアを使った新製品を私たちと共有してくださいませんか?是非オーストラリア・マカダミア協会のマーケティング担当ゼネラルマネージャーまでご連絡ください。

ヨーロッパでは塩味よりも冒険的なスナックナッツが台頭

「Innova Market Insights1」によると、昨年の新製品開発(NPD)では、スナックナッツ(34%)とスナック菓子(27%)の両カテゴリーにおいて、ヨーロッパはアジアに次いで第2位となりました(アジアはそれぞれ39%、44%を占めています)。

ドイツは、ヨーロッパ諸国の中で新しいスナックナッツ製品を最も多く発売しており、これらの成長は、パッケージングのイノベーション、ポーションコントロール、スモークやローストのフレーバー、フルーツの追加、そしてキャラメル、メープル、ミルクチョコレートなどの甘さのフレーバーに牽引されています。

昨年、ヨーロッパのスナックナッツのNPDで見られるトップフレーバーは塩味でしたが、より斬新なフレーバーへの消費者の関心の高まりと塩の健康への影響についての懸念が高まる中、そのシェアは2017年のNPD20%から2019年にはわずか5%にまで著しく低下しています。

塩味に次いで昨年人気があったフレーバーはチリ、はちみつ、パプリカで、他にもベーコン、バーベキュー、ココナッツ、醤油、ローズマリー、ベリー、抹茶、日本味噌、ターメリックなどのフレーバーも定着してきました。 

また、2019年のスナックナッツのトレンドとなったフレーバー(下記)は、ヨーロッパの国ごとに異なっており、革新性の違いが興味深い結果として現れています。

  • Germany: rosemary, bourbon, vanilla, cranberry, nacho cheese, coconut
  • フランス: ブラックペッパー、タイム、エスペレットチリ、スモーク、サワークリーム
  • スペイン: トリュフマッシュルーム、カイエンペッパー、ビーフハンバーグ、ベーコン
  • オランダ: :グリーンペスト、ベーコン、海藻

マカダミアを使ったユニークなフレーバーの新製品事例

我々が実施したマカダミアとスナック菓子のカテゴリーに関する調査では、マカダミアは加工食品に優れたフレーバー開発の可能性を提供していることが明らかになりました。 マカダミアが持つ独特な風味が理想的なフレーバーキャリアとなると同時に、安全で贅沢な方法で新しい味を市場に投入することができるからです。欧州の食品メーカー3社は最近、マカダミアとユニークなフレーバーを組み合わせた新製品をそれぞれに発売し、このことを実証しました。

ドイツのカーンネルギー(KernEnergie) 社は、ナッツ、種子、フルーツを使ったスナックミックスを製造している人気メーカーです。2020年のイースターコレクションではさまざまなユニークなギフトが登場、「 ラズベリー・タイム・バブル 」と「ストロベリー・ローズマリー・ロースト・バブル」の2つのマカダミア製品も含まれました。美しい赤みを帯びたこの二つの製品は、マカダミアのカーネルをラズベリーやストロベリーの粉でコーティングし、タイムやローズマリーの香りを加えたものです。どちらのマカダミア製品も、「バターのように柔らかいマカダミアと、フリーズドライしたフルーツとハーブの少し酸味のある組み合わせ」と説明されています。味と食感は「フルーティーな甘さとスパイシーさ、そしてサクサクした感触」で、ジントニックのお供にも最適だそうです。乾杯したくなりますね。

イギリスのザ・ヌー・カンパニー(the nu company)社は、 販売するすべての製品に対して一本の木を植えるという理念を持ったソーシャル・フードのスタートアップです。プラスチックフリーのパッケージを使ったシリアルやチョコレートバー、ナチュラル・プロテインシェイクを専門とするこのブランドは、最近マカダミアとシナモン、カルダモン、クローブなどのスパイスのマリアージュが特徴の「 nucao マカダミアチャイチョコレートバー」を発売しました。通常のチョコレートに比べて砂糖を65%削減していることが特徴で、同ブランドでは「明確な良心を持って楽しめる初のキャンディーバー」と表現しており、サステナブルで健康的な商品を求めている消費者にアピールしています。

フランスのギョーム・ヴィンセント・ショコラティエ(Guillaume Vincent Chocolatier)社は、クリエイティブでユニークな製品で知られる高級チョコレートブランドです。最近発売した「 コーヒー&アイリッシュクリームキャラメルスプレッド」は、「滑らかなキャラメルとマカダミアの融合で、ココナッツとバニラバーボンを彷彿とさせる」上質な風味を実現した、贅沢な魅力に溢れたスプレッドです。「他に類を見ない香りと絶妙な味わい」を実現するために、天然チコリのエキスを配合しており、多くの定番スプレッドに比べて低脂肪率を実現しています。

ラズベリー・タイム・バブル, nucao マカダミアチャイチョコレートバー, コーヒー&アイリッシュクリームキャラメルスプレッド

新型コロナウイルスがフレーバー・イノベーションに与える影響

2019年の食品イノベーションの特徴は「アジアン・フュージョン」と「利便性の高い健康志向」でした。「Innova Market Insights2」によると、2020年には「よりワイルドでより奇妙な新規フレーバー」が登場すると予測されていましたが、新型コロナウイルスの拡大による社会的制約と経済的混乱によって世界の台本は書き換えられつつあるようです。

すなわち、今回のパンデミックに起因する4つの要素が今後数年間のフレーバートレンドやイノベーションに影響を与えるとされています。

  1. 人々の収入と外食: 飲食やホスピタリティ業界はパンデミックの影響で大打撃を受けています。レストランが再開し始めても、多くの人が経済的困難に見舞われている状況では外食する経済的余裕が少なくなる可能性があります。今まではケータリングやレストラン業界が新しい料理やフレーバーの主唱者で、大衆にアピールすることでNPDのフレーバーに影響を与えてきました。
  2. 旅行禁止: 旅行は人々の「エキゾチックで斬新なフレーバーやフォーマット」を探求することを促進してきました。新しい味や文化を求めて旅をすることができなくなると、エキゾチックなフレーバーのイノベーションが遅れるかもしれません。
  3. サプライチェーンの混乱: パンデミックが一部の原材料サプライチェーンに与えた影響を考慮して、製品開発担当者はイノベーション計画を変更する必要があるかもしれません。
  4. 東京オリンピックの延期: 東京2020オリンピック競技大会をきっかけに、日本の味への関心が高まると期待されていましたが、この機会は2021年まで延期されることになりました。

「Innova Market Insights」では、このような状況にもかかわらず新製品や新フレーバーの開発は今後も続くと予測しており、新フレーバーの開発はブランドの訴求力を高めたり、商品をリフレッシュしたりするための最も効果的な方法の一つであり続けるとしています。フレーバーは差別化のポイントであり、強力なメッセージを送るフックとなり、ブランドが新鮮で革新的であると認識されるための手段となるからです。

次のスナック製品のイノベーションにマカダミアをお考えでしたらオーストラリア・マカダミア協会のサプライヤーまでお問い合わせください。

1: Innova Market Insights, Snack Nuts & Seeds in Europe 2019, Analysis of Snack Nuts & Seeds subcategory NPD in Europe

2: Innova Market Insights, “Out There” Flavors: Has the Future Been Postponed? 2020

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