増加する新商品の発売と主要市場で需要回復
供給
クイーンズランド州農水省が開発した科学的モデルを用いて作成された調査に基づく予測によると、2月の2021年オーストラリアのマカダミア収穫量は、50,770トン(3.5%水含量殻付き、10%では54,440トン)に達すると予測されていました。しかし、オーストラリアの東海岸では、3月から4月にかけて極めて長時間の降雨がありました。
ニューサウスウェールズ州では広範囲にわたって洪水が発生、それに伴う収穫の遅れやインフラへの被害が発生しましたが、幸いなことに全般的なオーストラリア産マカダミアへの影響は、現段階では最小限にとどまっているようです。長期にわたる降雨の全容はまだ明らかになっていませんが、多くの地域では、この降雨が成熟した農園にとっては、長期的に有益な影響を与えると予測されています。
2021年シーズンのグローバル予想は、25万トン(水含量3.5% 殻付き)、9%の増加となります。しかし、最近の報告では、いくつかの生産地域において天候による生産への影響のためこの予測値は変化しており、今後数ヶ月のうちに、より正確な推定値がでてくる予定です。マカダミア・サウス・アフリカ(SAMAC)は、2021年の収穫量を57,834トン(水含量3.5% 殻付き)と推定しています。
需要
2021年2月までの12ヶ月間、マカダミアのグローバルでの需要は引き続き新型コロナウイルスの影響を受けていました。しかし、ワクチン接種の開始、いくつかの国では規制が緩和されていることから、年間累計の輸入データ(7月~2月)では、主要市場、特にヨーロッパと中国で有望な改善されています。
オーストラリア産 販売
2020年2月までの12ヶ月間におけるオーストラリアのカーネル販売量は、国内市場、日本、韓国、ヨーロッパでの堅調な販売が牽引し、前年比1%増となりました。
オーストラリアの殻付き販売量は9,609トンで、前年比で大幅に増加しました。これは、COVID後の中国の経済回復が早まったことや、旧正月中の販売が好調だったことも要因の一つです。
グローバル・新製品開発
新型コロナウイルスの波乱にもかかわらず、2021年3月までの12ヶ月間にマカダミアを使用した新商品の発売総数は3%増加しました。マカダミアを原材料として使用した新製品の開発は、スナックカテゴリーが33%と最も多く、菓子類16%、シリアル類13%、ベーカリー12%となっています。