種子からスナックまで: 消費者の信頼を得るうえで原料原産地が重要な理由

新型コロナウイルス感染症のパンデミックによって、世界中のサプライチェーンが混乱しています。食品に関しては、消費者も製造者も原産地の信頼性、食品安全、安定供給を重視する傾向が強まり、購入製品の背景、食品生産者・製造者の透明性がさらに求められています。

オーストラリア・マカダミア協会が発表した最新の調査によると、マカダミアナッツを購入する際、原産地を重視していると回答した消費者は82%に達し、オーストラリア、アジア、アメリカの回答者のうち50%を超える消費者はオーストラリアを最も好ましいマカダミアナッツの原産地のひとつに挙げています。

オーストラリアは過去5年にわたり、収穫したマカダミアナッツの約70%を輸出しており、新型コロナウイルス感染症の混乱にもかかわらず、2020年はこの数値が75%に上昇しました。オーストラリア産マカダミアナッツのカーネル販売量は主要市場で増加傾向にあり、オーストラリア産マカダミアナッツの質の高さと、貿易面の強固な絆を裏付けています。

今日、原産地である東海岸の農園から、オーストラリア産マカダミアを主原料とする、例えばキッコーマンのマカダミアミルクのような日本の商品に至るまでの道のりをつくり上げています。

起点となる種子段階

マカダミアナッツはオーストラリア原産の植物で、6千万年以上前の古代に東海岸の熱帯雨林で生まれました。ここは今でもマカダミアナッツ産業の中心地で、豊かな火山灰土壌と亜熱帯気候により、マカダミアナッツの生育に最適な環境となっています。

オーストラリア・マカダミア協会の市場開発マネージャー、ジャッキー プライスは、マカダミアナッツ産業は活況で、オーストラリアで4番目に多い園芸輸出品であるとして、次のように述べています。

「特にここ数年は新規栽培者が急増し、若いエネルギーと、イノベーションに対するかつてない意欲が、この産業にもたらされています。新規栽培者は最新の農園技術を取り入れ、農園における生物多様性の推進に熱心に取り組んでいます。」

オーストラリアの栽培者は継続的な研究に非常に力を入れており、この産業では毎年約5百万ドルの研究開発投資が集まっています。

「新技術の採用と最も効率的な農園管理の継続的な改善は、さらなる成長への道を開きます。そしてオーストラリアのマカダミアナッツ産業が世界の生産をリードする地歩を固め、引き続き質の高い製品を、世界中のイノベーションを重視する日用消費財(FMCG)セクターのお客様へ届けることにつながります」

加工段階

オーストラリアのマカダミアナッツ加工業者の強みは産業の中心に位置していることです。東海岸沿いの主要な栽培地域を拠点とし、収穫したての新鮮なナッツを長時間輸送することなく、殻付きの状態から、殻を割ってカーネルを取り出し、バルク梱包し、サプライチェーン向けの発送準備まで一括して行っています。

オーストラリアはマカダミアナッツ加工産業のパイオニアで、厳しい品質基準とテスト手順を最初に導入した国でもあります。安全性、鮮度、透明性をオペレーションの柱とし、すべてのオーストラリア加工業者は厳しい品質管理体制を整え、高度な認定基準をクリアしています。

ジャッキー プライスは、これがオーストラリアの加工業者が世界中の取引先と関係を構築するための基盤であると確信しています。

「オーストラリアの加工業者は品質、完璧な食品安全性基準、素晴らしい顧客サービスに基づいた強力な顧客関係を長年にわたり築いています。優れた品質への熱心な取り組みは、オーストラリア政府の残留物質調査(NRS)によって毎年、検証されています」

NRSではオーストラリアの生鮮食品について、さまざまな農薬残留物や環境汚染物質の検査を行います。マカダミアナッツ産業は、調査が開始された1990年代半ばからこれに参加し、毎年、100%のコンプライアンス達成率を獲得しています。

「23年連続のパーフェクトスコアは、栽培者と加工業者が採用している厳しい基準をよく表しています。オーストラリアの生鮮食品で、この素晴らしい成果を達成している食品は、マカダミアナッツを置いて他にはありません」

マカダミアナッツ産業の加工セクターは、多種多様な形態の製品を提供することにも注力しており、製造者がマカダミアナッツを通じて多くのカテゴリーや用途でイノベーションを起こすことを推進しています。

「オーストラリアの加工業者は、スナックやチョコレート菓子に最適な、丸ごと一粒のマカダミアナッツだけでなく、半分に割ったものや小さなチップ状のものなど、他にもさまざまな形状で原材料を提供し、アイスクリームやベーカリー製品、トッピング、シリアルにいたるまで、あらゆる製品でマカダミアナッツを商品化できるようにしています」

スナックになる最終段階

オーストラリア産の高品質のマカダミアナッツは、サプライチェーンを経由し、日本のキッコーマンなどのメーカーに届けられます。マカダミアナッツは汎用性があり、様々な製品に活用できる原材料として最適であり、キッコーマンでもそれは証明されています。

キッコーマン マカダミアミルクはオーストラリア産マカダミアナッツを主原料にしています。キッコーマンはオーストラリア産を示すマークを飲料パックの前面に表示することで、製品の信頼性と付加価値を高められると考えています。

「消費者に主原料原産地の安全性と信頼性を証明することに加え、マカダミアナッツ本来の風味を前面に押し出した製品であるため、おいしさも表現することが重要です。飲料パックにオーストラリア産マカダミアナッツと表示することで、消費者に豊かな自然で育った最高品質の製品であることをイメージしていただけると思います。製品を深く知っていただければ、オーストラリアがマカダミアナッツ発祥の地であることや、マカダミアナッツ農園の美しさ、栽培者の背景も認知されるようになるでしょう」とキッコーマンの広報担当者は述べています。

農園から製品になるまで一貫して、信頼性、最高品質、安全性に定評のあるオーストラリアのマカダミアナッツ産業は、世界をリードするブランド、製造者、消費者に最高品質のマカダミアナッツを提供し続けることができる理想的な環境と体制が整っています。

オーストラリア産マカダミアナッツに関する最新の調査について

オーストラリア・マカダミア協会は2020年後半に、オーストラリア、中国、韓国、日本、台湾、アメリカの6,014人を対象とした消費者調査を実施しました。この調査は2020年8月~10月に、独立調査機関カンターのシンガポール支社によって実施され、同年12月に調査結果が得られました。

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マカダミアの原産地であるオーストラリアは、太古の熱帯雨林に基づいた産業が盛ん。約6,000万年前にオーストラリアの土壌で誕生し、現在では約50年の歴史を持つ商業用マカダミア農園は、ニュー・サウス・ウェールズ州とクイーンズランド州を中心に、複数の地域に41,000ヘクタール以上の広さで育成されています。

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