What’s hot in food and beverage: new global trends revealed

オーストラリア・マカダミア協会のマーケティング・プログラムは定期的な消費者調査を参考にして組み立 てられています。消費者行動の背景にある動機や認識を常にモニタリングすることは、マカダミアのイノベ ーション機会を探し出し、特定することに役立ちます。

今回は飲食トレンドに関する最新の調査結果のご報告です。世界の消費者の求めているものは何か、西 洋とアジア市場での違い、またそれらがマカダミアに何を意味するのかをお伝えします。 

これらのマクロ・トレンドとその広がりを知ることは、さまざまな製品カテゴリーや市場の製品開発にアイデ ィアを提供する機会をもたらします。各トレンドの詳細についてより詳しく知りたい場合は、担当サプライヤ ーまたは当協会の日本代理 望月までご連絡ください。

食品と飲料において 消費者行動を牽引する5つのマクロ・トレンド 

今回の調査では、今後5年から7年間に渡り飲食トレンドを牽引すると思われる主要マクロ・トレンドの5つ が明らかになりました。ここでは、それぞれのマクロ・トレンドの概要と、西洋市場とアジア市場それぞれに おけるマカダミアのイノベーションの可能性についてお伝えします。 

1. 健康管理 

近年、食品と飲料の購入理由として健康とウェルビーイング(心身ともに良好な状態)が大きなキーワード となっています。  

西洋市場では、健康は消費者にとって一種の通貨のようになっており、裕福層だけではなく全ての消費者 の達成可能な目標となっています。西洋の消費者の栄養に関する知識は深まっており、分子レベルにま で及んでいます。「健康」は、1日のあらゆる瞬間に組み込まれており、多くの消費者がオーガニック、グル テンフリー、ローフードといったトレンドを取り入れていますが、実際に必要な食事を取っているというよりは 自己ブランドを確立させるために取り入れていると言った方が良いかもしれません。 

このトレンドは、西洋市場におけるマカダミア消費の機会をいくつか提供しています。例えばマカダミアは 「植物の力」として、肉以外のタンパク質を求める消費者の欲求を満足させることができます。また、良い 睡眠をもたらすというマグネシウムの供給源として、最近注目されている「夜に食べる理想的な栄養フード」 の市場で活躍するチャンスもあります。健康上の利点と携帯性の良さは子供のスナック・カテゴリーにも最 適です。Gen Zと呼ばれるZ世代(主に1995年以降に生まれた世代)の健康志向が高まるのに伴い、健康 的なスナックを要求するようになっているからです。  

一方、ホリスティックな健康の発祥地であり、「健康は豊かさ」であるとするアジア市場では少し事情が異な ります。食品は自然の薬であると考えられているのと同時に、若くて美しい外見を保つために重要なものと 認識されています。多くのアジア市場で食の安全に重大な懸念があるため、オーガニック食品は最も安全 な選択肢と考えられています。   

ラクトース耐性のない乳糖不耐症のアジア人も多く、植物ベースの代替品としてマカダミアには大きなチャ ンスがあると思われます。また、タンパク質の重要性や、スポーツ栄養への関心が高まっており、マカダミ アはそのどちらの層にも訴求が可能です。西洋市場では、朝食用シリアルにマカダミアを取り入れる動き がありますが、アジアでは朝食の選択肢が広いため、例えばマカダミア入りの蒸しパンなど開発などが注 目されます。 

2. 今すぐここで 

現代生活はますます早いペースで動いており、消費者は即刻な満足感を求めています。消費者は1日3 食きちんと食べる習慣から移行して、いつでもどこでも必要に応じて食べる事を求めるようになっているた め、スナックや軽食の分野が成長しています。 

西洋では、利便性に対する必要性が何よりも勝っており、いつでも即座に食べられる環境が求められてい るため、スナックの需要やデリバリー・サービスが増えています。特にスナックは、食事と食事の間のもの から、それ自体が食事を代用するものへと移行しており、栄養価の高いスナック製品の増加を促していま す。この事は、マカダミアが栄養価の高い代替食として大きな役割を果たす機会を提供します。 

また、西洋の消費者は「プチ贅沢」を求めており、マカダミアはこれにぴったりでしょう。  

アジア市場も、この傾向に呼応する製品イノベーションの大きな可能性を秘めています。中国では、スナッ クは日常の一環となっており、マカダミアは様々な形(例えば甘いスナック、ちょっと贅沢なスナック、代替 食としてのスナック等)でこの用途に便乗が可能です。満腹効果の高いナッツであるマカダミアは、外出先 で簡単に食べられる食品を求めている忙しい中国の都会人にとって理想的な食材です。 

3. 高い透明性 

食の安全に対する消費者の信頼度は過去最低まで落ちており、食品の原産地、生産方法、原材料、輸送、 包装など様々な事柄について、ブランドは厳しい目に晒されています。 

西洋の消費者は、透明性や本物の価値にこだわるブランドを意識して選択しています。原材料、原産地、 生産方法だけでなく、持続可能性のある生産過程や、その製品購入がコミュニティにどのような影響を与 えるかについても絶対的な透明性が求められています。 

これは現時点でアジア市場最大のトレンドです。特に中国においては、食品の安全性について深刻な懸 念があるため、消費者はブランドの原産国を元に購入決定をしています。アジアの消費者は西洋の食品 を不純物がない象徴と感じており、原産地、原材料、生産方法も安全だと認識しています。 

この傾向をうまく利用し、ブランドはマカダミアの生産国を目立つようにパッケージに明記したり、信頼性や 純度をうまくアピールしたりすることで機会創出が可能となります。西洋市場においては、ナッツのトレーサ ビリティーや栽培や輸送にかかるCO2の排出量をアピールするのも良いでしょう。アジア市場においては、 オーストラリアの「クリーンでグリーンな農法」のストーリーを伝え、マカダミアが安全であると訴求する事で 勢いを得ることができるでしょう。 

4. 味のフュージョン(融合)

世界がボーダレスになるにつれ、「常に新しい味を求める症候群」が蔓延し、味やフレーバー、食べ物、 伝統が融合されるようになりました。多くの製品が新しい味や他国の伝統的味覚を取り入れるようになって います。  

西洋ではこのような多文化主義が続いており、国際的な味が共有されるようになっています。旅行の増加 やインターネットの普及がこのような味のグローバリゼーションを後押ししています。 

また、今2つ以上の異なる料理を意図的に組み合わせるフュージョン料理が人気を博しています。多彩な 料理方法が可能なナッツであるマカダミアは、他の無数の食べ物とうまく組み合わせることが可能です。  

アジアに目を向けると、中国では、日本、韓国、台湾で起きた食のトレンドは消費者が求めるオシャレな要 素(クール・ファクター)があるものとして高いステータスを持っています。例えば日本のクール・ファクターと 融合させたマカダミア製品は中国の消費者にアピールするでしょう。  

中国の主要都市、および準主要都市では、消費者は高度に洗練された食品を選択し、毎日の外食はイタ リアン・マッシュアップから伝統的中華料理まで、さながら食の旅となっています。マカダミアはさまざまな 料理に適しており、この傾向にうまく乗ることができるでしょう。 

5. 記憶に残る食品 

幸福と興奮をもたらす可能性のある食品や飲料には大きな価値があります。  

西洋の消費者は、製品(モノ)より経験(コト)を重視するようになっています。そして、思い出や興奮を生み 出す可能性の最も高いのが食品や飲料を取り巻く経験です。マカダミアは単なる味覚を超えて五感に感 動をもたらす可能性があります。独特の柔らかいサクサク感、とてもユニークで完璧な丸い形、豊かでクリ ーミーな食感が多層的に作用し、忘れられない感覚体験をもたらします。 

また、多くの人が食べ物を食べるのと同じくらいに食べ物をインスタグラムにアップすることを楽しんでいま す。食べることは一種の劇場となり、消費者の生活にこれまで以上に入り込んでいると同時に個人の価値 観や豊かな生活への欲求を表現するものとなりました。消費者は食べ物に逃避を求め、一気に大量の食 品を食べる文化も受け入れられるようになりました。マカダミアやマカダミアを含む製品ならば、一気に食 べても大丈夫です。 

西洋では、子供時代に食べた記憶がノスタルジアという形で消費者に安心を与えています。マカダミアもこ のノスタルジア市場に参加することが可能です。例えば、アップルパイのような伝統的な製品にマカダミア を加えるだけで、ノスタルジアにひねりを与えることができます。 

消費者が革新的な新製品をどんどん受け入れる傾向にある中国では、内側から美しさを体験するというア イディアが注目を集めており、マカダミアは「食べる美容製品」市場の一部になる可能性があります。 

また、中国ではプレミアム製品は成功と贅沢を意味するため、一段上のマカダミア製品もこの市場では魅 力的に見えるでしょう。  

アジアの都会では、エネルギーチャージを求める人が多いため、ここにもマカダミアにとっての潜在的市場 があると思われます。 

トレンドが持つ意味とは  

トレンドは、固定された人間の必要性が、文化的変化に出会う時に生まれます。  

ここでいう文化的変化は社会的、技術的、経済的、環境的、政治的な要素のものである場合もあります。 現在の文化的変化は、肥満率の上昇、人口の高齢化、伝統的な家族数の減少、世帯人口の増加などが あります。  

人間の必要性とは、どこかに所属する必要性、個人である必要性、与える必要性などです。  

これらの要因はひとつになって、私たちがどのような社会を作るのか、どのように食べるのか、どこから食 べ物を調達するのかに影響を与えます。 

このようなトレンドはなぜ我々と関連性が深いのでしょうか。これらの傾向は消費者の期待の変化を示すも のであり、今後どのような事が起こるかを示しています。変化する消費者の欲望が実を結ぶ時期が来る時 に備えて、生産者や製造者がそれに合った方法で革新を起こすことを可能にするのです。

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