INCの研究によりナッツが内皮機能改善に役立つ可能性が強まる

INCの研究によりナッツが内皮機能改善に役立つ可能性が強まる

こちらからビデオをご覧いただけます。 https://youtu.be/RC1fWhM6G-0

近年、ナッツ消費が人々の健康に及ぼす影響に関する研究と知見が増加し、ナッツ消費は糖尿病や心血 管疾患(CVD)などの慢性疾患の予防に重要な役割を果たす可能性があることが示唆されています。  

いくつかの慢性疾患は、疾患の進行および成長に影響を与える低悪性度の炎症状態を伴います。この炎 症状態の変化は、炎症性バイオマーカー、例えばC反応性蛋白によって同定することができます。また、 内皮機能不全は、心臓血管疾患の進行と関連することが分かっています。最近BMJ Open誌に掲載され た体系的評論とメタ分析は、ナッツ消費が炎症バイオマーカーと内皮機能に与える影響について研究した ものです。  

この評論には、過去に実施された32の研究について記載があった36の論文が含まれています。これらの 研究では、ナッツは所定の分量(1日当たり18〜85g)もしくは食事エネルギーのパーセンテージで消費さ れているため、各被験者が実際に摂取する量は異なっています。  

この研究を通じて、血管内皮機能の指標であるFMD(血流依存性血管拡張)に対する好ましい効果の証 拠が発見されました。この発見は、「クルミは血管の弾力性の改善に寄与する」という栄養機能表示を実 証するために2011年に欧州食品安全機関が実施した調査と一致しています。しかし、炎症性バイオマー カーについての一貫した証拠が欠如していました。 

今回の研究は、日々の健康な食事にナッツを含めることは、心血管疾患に関連する内皮機能不全に対し て好ましい影響を及ぼす可能性があると結論付けました。 

オーストラリアのウロンゴン大学の教授であり、この研究の主任研究者であるリンダ・タップセル教授とエリ ザベス・ニール博士は次のように述べています。「この研究は、心臓の健康に良い食事という枠組みの中 で、ナッツ消費が心血管疾患のリスク軽減に寄与するメカニズムを特定するのに役立ちます。今日までの 継続的な研究によって得られた科学的エビデンスを補強する内容です。」 

この研究は、国際ナッツ・ドライフルーツ評議会(INC: International Nut and Dried Fruit Council)の支援によ り実施されています。 

国際ナッツ・ドライフルーツ評議会について 

国際ナッツ・ドライフルーツ評議会(INC: International Nut and Dried Fruit Council)のメンバーは、世界70カ 国を超えるナッツとドライフルーツの関連企業700社以上にのぼります。INCはナッツとドライフルーツの健 康効果、栄養、統計、食の安全、国際的な基準および規制に関する代表的な国際機関です。 

 i Neale EP, et al., 2017. 炎症および内皮機能マーカーに対するナッツ消費の効果:無作為化比較試験の 体系的評論およびメタ分析。BMJ Open.

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