2020年 世界のマカダミア生産量予測 わずかながら増量
供給
現時点の2020年マカダミア世界の収穫量は、昨年から3%増加の235,000トンの見込み です。南アフリカは2019年に近い収穫量の60,000トン、オーストラリアは 36,500 トン, ケニア 33,000 トン、中国 は 29,000 トンを予測しています。
南アフリカとオーストラリアの収穫量は、最終的には若干の増量が期待されていますが、オーストラリアは、ナッツのサイズ、およびカーネルの総生産量など、長期に渡った干ばつの影響がどれほどのものになるかを断定してはいません。
最低でも、全体的な供給量は多くても5%増にとどまるとの見通しです。
需要
全体的な需要は供給可能量に反映しており、2020年2月までの過去1年間において、カーネル市場トップ5への総輸入/販売量は2%増加。カーネル輸入量は特に米国では11%増、日本では8%増加しています。オーストラリア国内のカーネル販売は23%減少しましたが、これは記録的な収穫量となった2018年の販売量と比較したものです。欧州の輸入量は6%減少。これもまた、欧州で需要の高いサイズ大きめなホール・カーネルが多く供給可能であった2018年と比較したためです。
殻付きナッツの輸入量19%の増加には、中国の収穫量が予測よりも低かったことに加え、需要が高まる独身の日や旧正月へのつながったといえるでしょう。
新型コロナウイルス(COVID-19 )の影響下による需要状況はデータとしては集約できていませんが、供給制限されていない3月は、全市場において販売が増えたとの報告を受けています。中国では旧正月の販売に影響を受けつつも、大幅な在庫もなく、中国からすでに2020年のオーストラリア産について問合せが入っている状況です。
オーストラリア産 販売
オーストラリア総販売量は2020年3月までの12カ月間に落ち込み、生産量の減少の影響を直に受けています。このような状況にもかかわらず、中国への殻付きナッツの販売を減らし、販売用のカーネルに充てた結果、カーネルの販売量は過去5年間において2番目に高いものとなりました。
供給および販売への短期的な影響を受けたにもかかわらず、オーストラリア国内とアジア市場向けのカーネル販売は順調であり、10年間平均よりも上回っています。国内と日本が引き続き手堅く、韓国、台湾、中国へは安定した状況。欧州への販売は、アフリカ地域との競合が増えたため影響は免れず、米国への販売はハワイやアフリカからの供給増加が影響しています。