帰ってきたSIAL Paris  ‐環境、健康、楽しみがトレンドの中心

40万点の食品。25万平方メートル、 26万5千人の来場者。119カ国から7,000の出展社。SIALパリは、2年間の新型コロナウイルスによる中断を経て、先月凱旋を果たし、オーストラリア・マカダミア産業の代表が、国際的な食品メーカーに製品の販売促進のために行動しました。

オーストラリア・マカダミア市場開発マネージャーのジャッキー・プライスは、世界最大級の食品イノベーション展に参加、コロナ禍以来、初めて多くの人々がつながり、活気に満ちあふれていたと述べました。

「出展者だけでなく、会場に足を運んだ26万5000人(うち80%はフランス国外からの来場者)と直接顔を合わせることができ、革新的な考え方が行われていることに刺激を受けました。」とプライスは語ります。

人と地球の健康

4日間SIALに参加したプライスによると、2022年の展示会の包括的なテーマとして、サステイナブルな製品と実践が浮かび上がったそうです。

「人と地球に優しい製品に注目が集まりました。食品廃棄物の削減、アップサイクルやリサイクルなど、環境に配慮した製品に大きな関心が集まりました。製造業では、特に新しいブランドで、循環型社会の実現に向けた取り組みが進んでいます」とプライスは述べています。

フランスの新興企業Circul-Egg(サーキュルエッグ)は、卵殻と卵殻膜を粉砕して粉末状にした栄養補助食品原料を展示していました。同社は、「産業廃棄物であるバイオ廃棄物に第二の人生を与え、新しいバイオ原料をデザインする」ことをミッションとしています。また、イタリアのPacktin (パックティン)は、循環型の小麦粉を展示。100%植物性の小麦粉は、果物や野菜の皮から作られ、革新的な循環型の寒冷乾燥製法で作られています。

植物性食品では、スペインで地中海風植物性肉を製造するHeura(エウラ)、フィンランドのMeeat(ミーイート)は「肉食の人が肉食の人のために作った、肉なしの植物性食品」、フランスのKokiriki(コキリキ)は牛、鶏、魚、コールドカットに代わる植物性食品の数々を出展、とても盛んな分野でした。

健康分野では、マリンコラーゲンを配合したスパークリングウォーターHumble+「(ハンブル+)」など、健康機能を補足する素材に大きな注目が集まりました。

今後の挑戦と消費者行動の変化への対応

SIALの事務局長Nicolas Trentesaux (ニコラス・トレンテソー)氏は、農業と農業食品産業はどちらも未来の産業であると述べています。「しかし、これらの成長産業では大きな変化が進行中であり、計り知れない挑戦が待ち受けています。」「食料安全保障を達成するには、イノベーションが必要です。このイノベーションは、より少ない汚染でより多くの生産を行い、新しい供給源を模索し、より透明性を高める方向に進むという新しいパラダイムを考慮に入れなければなりません。」

そして、消費者もこのような意見に賛同しているようです。SIAL Insights 2022 Whitepaper SIALインサイト2022白書 によると、ほぼ3人に1人が過去2年間に環境責任に関する行動を根本的に変え、63%の人が食品を選択するということは「生きる環境を選ぶことに等しい市民的行為」と見なしています。67%の消費者がより健康的な食生活に行動を変え、48%が地元の食品を優先しているのです。

しかし、消費者が健康や環境責任を味や楽しみと引き換えにするという考えは、考え直してください。世界の食品業界では、「楽しさ」が依然として主要なイノベーションのトレンドであり、すべてのイノベーションの47%以上を占めています。また、世界の71%の人々が「楽しさ」で食品購入の意思決定をしています。人々は食べることが大好きで、楽しさ、健康、倫理的生産の三拍子が揃った食品を求めているのです。近年の経済的な圧力もあり、成功するブランドは品質と価格の適切なバランスを保ち、消費者が価格に見合った価値を感じることを確認する必要があります。

白書では、動物愛護と家計への配慮から、食肉消費からのシフトが続いていることが確認されています。消費者の約4分の1が、動物性タンパク質の摂取量を減らしたり、フレキシタリアン食を取り入れ始めています。

オーストラリア産マカダミアの存在感

オーストラリア産マカダミアは、いくつかのサプライヤーが展示会期間中、世界中の業界関係者と顔を合わせる機会を利用し、マカダミアも誇らしげに展示されました。

Marquis Group (マキ・グループ)マーケティング・マネージャー の Claudia Lordao (クローディア・ロラド)氏 は、SIAL 2022 は彼らのビジネスにとってポジティブな経験であったと述べました。

"顧客から学び、われわれの美味しくて健康的なナッツがもともとオーストラリア産であることを含め、マカダミアについて教育する素晴らしい機。会でしたアーモンドを探してオーストラリア・パビリオンに来た潜在的な顧客がいましたが、私たちのプレゼンテーションの後、地元の市場でマカダミアを試してみたいと思いながら帰っていきました」と話しています。

Macadamias Direct(マカダミア・ダイレクト)のSteve Dubber(スティーブ・ダバー)氏は、マカダミアは関心を持たれていると述べました。「私たちにとってSIALは、マカダミアナッツを使った新製品開発の可能性と、食材としての利用を拡大するための重要な要件を理解するための貴重な探索的プロジェクトでした。  

MWT Foods社の戦略的ソーシング&マーケティング・マネージャーのAndrew Waring(アンドリュウ・ワーイング)氏は、SIAL2022には、食用ナッツ分野に投資する鋭いバイヤーが集まっていると感じました。「私たちは、マカダミアに馴染みのない人から、最も知識のあるバイヤーまで、マカダミアについてさまざまな質問を受けました。マカダミアにあまり馴染みのない人たちは、オーストラリアのストーリー、他の原産地とは異なるオーストラリアの摂理、ホリスティックな感覚を特に好んでいました」と述べています。

今年の展示会では、ナッツを使った新製品が豊富に展示されていました。カシューナッツを使ったチーズやヨーグルト、アーモンドとオーツ麦を使ったビーガンモッツァレラ、リサイクルアーモンドを使った植物性フェタなど、特に乳製品の分野にです。

ジャッキー・プライスは、マカダミアを使ったイノベーションの例として、Insta Bar Coconut Date Macadamia(インスタバー・ココナッツデイト・マカダミア)やButtaNut Pecan Macadamia Butter(ブッタナット・ペカン・マカダミアバター)などを挙げました。しかし、マカダミアにインスパイアされた製品が比較的少ないことから、まだ未開発の可能性があることが浮き彫りになりました。

「マカダミアは、特に健康や楽しさという点で非常に適しているため、SIALから生まれたトレンドを見るのはとてもエキサイティングでした。マカダミアは、製品の差別化を図るための魅力的な食材として、多くのチャンスがあります。植物性ミルクやアイスクリーム、シリアルやベーカリー、スポーツ栄養製品のナッツバターのフィリングとして、健康的なスナックバーや脱脂粉乳の分野にも適しています」とプライスは語ります。

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マカダミアの原産地であるオーストラリアは、太古の熱帯雨林に基づいた産業が盛ん。約6,000万年前にオーストラリアの土壌で誕生し、現在では約50年の歴史を持つ商業用マカダミア農園は、ニュー・サウス・ウェールズ州とクイーンズランド州を中心に、複数の地域に41,000ヘクタール以上の広さで育成されています。

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