オーストラリアのマカダミア業界はこの夏、新たな消費者インサイト調査結果をもとに「アイスクリーム」に 焦点を当てました。
オーストラリアのマカダミア業界が推進する「イノベーション・イニシアチブ」の一環として委託されたこの調 査では、アジアおよび西欧市場でのマカダミアを使用したアイスクリーム市場への大きな可能性が浮き彫 りになりました。2017年には食品と飲料の消費における世界的傾向を発表し、マクロの視点から消費者傾 向を分析、その後カテゴリー別に、2018年にはベーカリー製品に関する調査とスナックに関する調査をそ れぞれ実施しています。
今回のアイスクリームに関する調査では、消費者がマカダミアとアイスクリームを一緒に食べるときの心理 および、それぞれのもつ贅沢さは、お互いを映し出しているかのように密接に関係していることが分かりま した。他の食材との組み合わせにはないこの密接な関係は、消費者とインフルエンサーが最も開発を望ん でいる分野であり、特にプレミアム・アイスクリーム分野ではマカダミアにはさまざまな可能性が秘められて います。また、アイスクリーム分野における6つのイノベーション・ポイントが明らかになり、そのひとつひと つがさまざまな「プレミアム」感を表現しています。
If you would like further information on any of these insights or innovation hotspots, please feel free to contact your 望月, or Australian Macadamias Market Development Manager Jacqui Price. A host of unique packaged food concepts with macadamias from the world-first マカダミアイノベーションチャレンジ are also available upon request, several of which are for the ice cream category.
アイスクリームのユニークな特徴
今回の調査によると、アイスクリームは消費者の心に特別なものとして存在しています。強い感情的な意 味をもち、晴れやかで気ままな瞬間をもたらし、子供の頃のむじゃきさと喜びを呼び覚ましたり、食べること に夢中で、かつ満足させてくれる食体験を提供します。
どの市場でもアイスクリームは自分を甘やかす嗜好品として愛されており、アイスクリームを食べることは 「特別」な瞬間、という思いがあります。ここにイノベーションが入り込む余地があります。
アイスクリームは消費者にあるさまざまな感情に働きかけます。
「自分へのご褒美」:アイスクリームは自分への贈り物で、達成感を味わっている自分へのごちそう。
「人生を豊かに」:アイスクリームは人生で大切な瞬間や他者とのつながりを祝福し、記憶に残す。
「くつろぎ」:アイスクリームは私たちをリラックスさせ、心地良い気持ちにさせてくれる。
「リフレッシュ」:アイスクリームは心をリセットし、新たな活力を与えてくれる。
贅沢で夢中になってしまう性質を持つマカダミアもこれらの感情、特に「ご褒美」、「人生を豊かに」、「くつろ ぎ」にも合致しています。
マカダミアとアイスクリーム: 潜在力を秘めたユニークな関係性
今回の調査から浮かび上がった最も魅力的なインサイトのひとつは、マカダミアとアイスクリームの間に存 在する自然な相性の良さとその背後にある共通点です。
実際マカダミアは、アイスクリームを食べたときの特徴に良く似ており、これは他の食材には見られないこ とです。マカダミアとアイスクリームがともに、贅沢さと夢中になりやすい性質を持っていることに加え、どち らもユニークで五感を刺激する食体験をもたらし、食べることにより、平凡で退屈な日常の気分を持ち上げ、 高揚感を与えてくれます。
この相性の良さは、消費者が新たな製品を受け入れやすいことを示唆しています。マカダミアをアイスクリ ームに取り入れる可能性は無数にあり、アイスクリームのフレーバーとして、またはミルクやペーストにし た食材ベースとして、もしくはさまざまな形の粒状にして食感を良くしたり、コーンの一部に取り入れることも 可能です。
調査結果の中で最も重要な発見のひとつは、消費者がアジアでも西洋でもたまにしかみることのないマカ ダミア使用のアイスクリームのさらに多彩な製品を望んでいることです。消費者は食品メーカーがマカダミ アとアイスクリームの両方を使った製品を多く開発し、さまざまな方法でマカダミアが組込まれることを心か ら望んでいるのです。
マカダミアのハロー効果
アイスクリーム・カテゴリーの文脈において、マカダミアは多くの利点を提供します。これらはアイスクリー ム製品そのものにハロー効果をもたらすことが可能ですが、調査からはこれらの利点はあまり活用されて いないのが現実のようです。
意識的なご褒美感:マカダミア入りは、「より身体に良い」贅沢という気持ちにさせる。健康への意識が高ま りつつある現代において、消費者は身体に良い物を食べたいと思っている。
プレミアムとラグジュアリー:マカダミアの持つ高級感が製品の望ましさとプレミアム感を醸し出す。
特別感:マカダミアは他のナッツほどアイスクリームに使用されていないので、特別でユニークな製品とな る。
満足度の高い美味しさ:マカダミアは口当たり、味、食感が相まってユニークな体験を生み出すと同時に、 他のフレーバーと組み合わせてもよくなじむ。
完全性と本物感:マカダミアはあまり商業化が進んでおらず、大量生産も出来ず、加工品ではない。また アジアではオーストラリアは「クリーン」な産地のイメージがある。
マカダミアを利用してアイスクリームの価値をプレミアム化
アイスクリーム・カテゴリーは世界的に成長しており、主にプレミアム・セグメントで売り上げを伸ばしていま す。消費者は、プレミアム感があり、ヘルシーであり、自分へのご褒美感を高めるアイスクリーム製品には より多くの金額を支払っても良いと感じています。
米国では消費者の38%がプレミアム・アイスクリームにより多く支払っても良いと答え、25%がもっとご褒 美感の高いアイスクリームの販売を望んでいます*。一方、中国では76%の消費者がより贅沢なアイスクリ ームにより多く支払う気があると答えています**。
これまでの調査結果同様、マカダミアには独特の価値があり、プレミアム感が高く、味や食感もユニークで、 比較的希少性が高いと思われています。消費者から「贅沢なナッツ」と思われるマカダミアは、アイスクリ ーム製品にも贅沢感とプレミアム感をもたらすことが可能です。
プレミアムの持つ多面性
今回の調査の結果、「プレミアム」の概念は一次的ではないことが明らかになりました。「プレミアム」とは 豊かで多層的な概念なため、さまざまな方法で表現されます。アジアと西洋の両方の消費者が、「プレミア ム」を感じており、それは例えば豪華さであったり、職人の伝統技、とぎすまされたシンプルさ、独創的なつ くりもの、健康に良い美味しさ、などだったりします。
マカダミアは、プレミアム、本物、完全性、多用途性、健康のハロー効果などかずかずの利点を提供します。 アイスクリームにマカダミアを加えると、あらゆるプレミアムな表現においてアイスクリームの価値を高める こともできます。調査によると、アイスクリーム・カテゴリーのプレミアム化においてもマカダミアを利用する チャンスが活かされていないと消費者やインフルエンサーは感じていることが明らかになりました。
贅沢と意識的なご褒美感の両立
マカダミアの持つパワフルな価値のひとつは、2つの相反する動機を一致させることです。これは特にアイ スクリームに強く関連します。
消費者は、アイスクリームを購入する時に、リッチで自分を甘やかすための最上の贅沢を経験したいと望 みながらも、「より身体に良い」ヘルシーな物を選びたいという葛藤に悩まされます。
アイスクリーム製品の中にマカダミアが入っていると、これら2つの一見和解できない動機がひとつにまと まります。マカダミアは「高級なナッツ」として味も食感も贅沢であると同時に、健康に対する力強くポジティ ブなハロー効果があるため、より意識的なご褒美感が増すのです。
これはマカダミア特有であり、他の食材ではマカダミアと同様に贅沢と「より身体に良い」の両方を実現す ることはできません。
マカダミアを使ったアイスクリームのイノベーション・ポイント
今回は、6つのイノベーション・ポイントが明らかになり、それぞれが「プレミアム」の違う表現となっていま す。
以下、アイスクリーム・カテゴリーにおいてマカダミアを使ったイノベーションが起きやすいポイントを簡 単に見ていきましょう。
1. 究極の贅沢
消費者は、自身の生活を豊かにし、より多くの経験をするための方法として、さらなるプレミアム感とラグジ ュアリー感を求めています。これは特に中国で顕著です。時間に追われる社会において、人々は今まで以 上に自分にご褒美を与える必要性を感じており、より極端で贅沢な方法を好むようになっています。SNSの プレッシャーもここに加わり、人々は自分の豊かな生活を他人に披露する必要を感じています。
究極の贅沢とは、自分を甘やかして駄目になるくらいラグジュアリーに浸ることです。それは達成へのご褒 美であり、自分への贈り物、上流の生活体験を可能にしてくれます。
マカダミアが提供できるもの:
ラグジュアリー感:マカダミアは、製品を楽々と高級なものへと格上げし、特別感と洗練をもたらす
プレミアム感と限定感:マカダミアは生来、ナッツの中でもプレミアム感と限定感があり、高級感に 溢れた体験を提供するため、高額でも製品価格を正当化できる
贅沢感: マカダミアのリッチでバターのように溶ける風味と味は人々に贅沢感をもたらす
2. オーストラリア産のこだわりの職人技
食通が多い今日の食文化において、職人技を味わうことは主流となりました。消費者はよりグルメな体験 やこれまでに知られていないものや特別なものを求めるようになっています。地域に根ざしていること、伝 統、技能、手作りであることがプレミアムな体験と味わいの満足感をもたらします。これらの特性はアイス クリームを特別な一品にすることに役立ちます。
こだわりの職人技とは、アイスクリームとデザート作りの芸術性と職人技を堪能できるグルメ体験のことで、 特別に作られた、他のどこにもない一品は、人生を豊かにするご褒美体験を約束します。
マカダミアが提供できるもの:
オーセンティック:完全性の高いナッツであるマカダミアは加工が少ない天然食品で、品質の高い 農産物で知られるオーストラリアが産地
フレーバー: ユニークで多用途な味と風味を持つマカダミアは、主役と脇役の両方をこなせると同 時にアイスクリームそのものをそこなわないような繊細な味わいを持つ
プレミアム感: 食材としての実績はありつつも、まだまだ一般的には食べられていないマカダミア は、洗練された贅沢な体験をもたらし、高額な製品価格を正当化する
3. ピュアでシンプル
奇妙で素晴らしい味のイノベーションはワクワク感をもたらしますが、同時に消費者は品質の高い原料で 丁寧に作られた上質なアイスクリームのシンプルさを手放したくないと思っています。
アイスクリームの世界では定番が大切です。定番のアイスクリームは、味も決して複雑ではなく、良質な原 料で作られており、シンプルな喜びを体験させてくれます。しかし、消費者の興味を引きつけるためには、 何か新しいものを加える必要があります。
マカダミアが提供できるもの:
興味喚起:マカダミアは他のナッツと比べて珍しく、あまり知られていないため、マイルドで控えめ な味の変化を提供しながら、定番のアイスクリームに新たな工夫をもたらすことができる
洗練: マカダミアは生来、ナッツの中でプレミアム感と限定感を持っており、高級感に溢れた体験 をもたらすため、高額な製品価格を正当化する
オーセンティック:マカダミアは高品質で完全性が高く、加工が少ない天然食品である
4. 独創性
アイスクリームの世界では継続的にのイノベーションが起きており、消費者はアイスクリームのご褒美とし ての価値や驚き、喜びを強化する方法として常に新しくて珍しい味を求め、期待しています。風変わりで奇 妙な味も悪くないですが、舌の肥えた消費者は、五感を満足させるために、ますますグルメな味を求める ようになっています。それによってアイスクリームは刺激的で特別なものであり続け、「魔法」を維持できる のです。
4番目のイノベーション・ポイントは、風味、食感、そして形態に至るまで、自由奔放な独創性を駆使してア イスクリームに革命を起こし、消費者を新しいアイスクリームの世界への冒険に招待することです。
マカダミアが提供できるもの:
興味喚起:マカダミアは他のナッツと比べて珍しく知られていないため、新しい、エキゾチックなひ ねりを加え、珍しい食感を与える
汎用性:マカダミアの味は汎用性が高く、他の魅惑的な味(例えばホワイト・チョコレート)と良くなじ み、主役にも脇役にもなる
ラグジュアリー感:マカダミアは、高品質で限定感があり、高級である
5. 「より身体によい」アイスクリーム
ヘルシーである、とは贅沢のひとつであり、そのため「おやつ」を健康的に楽しみたいという欲求が高まっ ています。ますます多くの消費者が、天然素材で軽い代替品、すなわち「より身体によい」約束をしてくれ る製品を選択することで「おやつ」を楽しむ許可を得ようとしています。これは、悪いものを排除するのでは なく、より多くの天然素材を取り入れようという動きです。
「より身体によい」アイスクリームは、「意識的なご褒美感」の欲求に答えるものであり、もっと軽くヘルシー にアイスクリームを楽しみたいという願望を捉えています。この欲求に応える製品の多くはシャーベットの ような体験をもたらすものであり、ゆっくりと攪拌される工程を経て製造され、高品質な材料を使い、人工 的なものを使わないことが特徴です。
マカダミアが提供できるもの:
健康のハロー効果:マカダミアには様々な健康的利点があることが知られている
オーセンティック:マカダミアは高品質で完全性の高いナッツで、産地であるオーストラリアは農産 物の品質に注意を払っていることで知られているため良いイメージがある
6. おいしい乳製品フリー(代替乳製品)
多くの消費者が食事に対してより意識的なアプローチを取っており、浮腫みなどの懸念に対処するために 乳製品の摂取を減らしている人もいます。ビーガンも主流になりつつあり、大手食品メーカーはこれらのト レンドを追随し、乳製品フリーをうたったプレミアム体験を提供し、このカテゴリーの価値を高めています。
現在アーモンドとココナッツミルクがこの分野のシェアを独占していますが、マカダミアが影響力を持つチャ ンスはあります。リッチでクリーミーかつマイルドな風味を持ち、贅沢さを体現しているマカダミアは、食感 的にも他のどのナッツよりも最もアイスクリームの代替品に適していると言えます。このことはマカダミアミ ルクやマカダミアペーストからも明らかです。
マカダミアが提供できるもの:
健康のハロー効果:マカダミアはヘルシーなオーラをまとっており、栄養価も高く、しばしばスーパ ーフードに考えられている 贅
贅沢さとラグジュアリー:マカダミアは乳製品代替品の中でも最もアイスクリームのベースに適して おり、 特にマカダミアのクリーミーさが他のナッツをベースにした代替品よりも贅沢感を醸し出す
オーセンティック: マカダミアは高品質で完全性が高く、加工が少ない天然食品であり、産地のオ ーストラリアは質の高い農産物を生産している
新しいアイスクリーム製品のコンセプトをお探しですか?
世界初となった マカダミアイノベーションチャレンジ では、マカダミアを使用した様々なユニークで革新的な パッケージ製品のコンセプトが集まり、アイスクリーム製品のアイディアも多く含まれています。これらのレ シピは、世界中の食品メーカーや製品開発者が適応できます。詳細をお知りになりたい方は、日本代理の リン・ゼイリク もしくは日本代理 Jacqui Price.