明治マカダミアチョコ発売40周年、未来に向けたメッセージ

Meiji Macadamia turns 40
Meiji Macadamia turns 40

日本でロングセラーとして知られている明治のマカダミアチョコは、今年発売40周年を迎えました。

この素晴らしい功績を記念し、オーストラリア・マカダミア産業会議2016に株式会社明治の常 務執行役員岸田一男をゲストとしてお迎えし、マカダミアチョコレートについてのプレゼンテーシ ョンを行っていただきました。

日本チョコレート界の雄

Meiji Macadamia original

(株)明治は日本で乳製品や菓子の製造販売を行う企業で、まもなく創業100年を迎えます。日本では5本の指に入る食品メーカーであり、チョコレート売上については、ナンバーワンの座に 輝いており、過去のテレビコマーシャルで使われた「チョコレートは明治」というスローガンも広く 知られています。

岸田氏によると「40年前、日本でマカダミアを食べたことがある人はほとんど いませんでしたが、現在ではチョコレートユーザーの90%が明治マカダミアチョコレートのことを知っており、国民食と言っていいほどの人気」だそうです。日本では人口増加が鈍り高齢化が 進んでいることから、菓子業界の売上は横ばい状態が長く続いていますが、洋菓子、特にチョ コレートの市場は拡大しており、過去2年間においてチョコレートは菓子カテゴリーのトップに輝 いています。

ナッツ入りチョコレートという括りで見ると、アーモンドが約50%と日本市場の大半を占めており、ピーナッツとマカダミアがそれぞれ20%と続きます。マカダミア入りチョコレートのカテゴリーでは 明治はなんと60%のシェアを誇っています。

マカダミアが人気投票に勝利

日本ではアーモンドチョコレートとマカダミアチョコレートは常に比較される対象であり、明治で はどちらの製品も扱っているため、2013年にトップを決めるためプロモーションの一環として、 消費者向け投票キャンペーンを実施しました。「明治アーモンドorマカダミア あなたはどっち 派?国民調査」と名付けられたこのキャンペーンでは、驚くべき結果が出ました。いつも売上で はアーモンドが高かったにもかかわらず、キャンペーン投票結果、マカダミア191万票、アーモ ンド187万票で、マカダミアが勝利。「いかにマカダミアが日本で人気があるかお分かりでしょ う」と岸田氏は語ってくれました。

長期に渡るパートナーシップ

明治とマカダミアとのつきあいは1976年に遡ります。この頃は日本の消費者でマカダミアを知 る人はごく限られていました。現在では、ナッツ一粒一粒がミルクチョコレートに包まれている明 治マカダミアチョコも、発売当初はバータイプのチョコレートに砕いたマカダミアが入ったもので した。また初期にはケニアからマカダミアを輸入していましたが、売上の成長と共にオーストラリ ア産も使用し始めました。岸田氏によるとオーストラリア産を仕入れる特徴として、品質、風味、 日本からの距離、にあるそうです。

「日本人から見たオーストラリアは大変イメージも良く、国 土は美しく、人々も素晴らしいという印象があります。オーストラリアという美しい国で品質の高い マカダミアを栽培することに注力しているマカダミア産業に、心よりお礼申し上げます」と岸田氏 は述べました。

成功を持続の鍵

日本の菓子業界はスピードが速く、常に新しい製品が市場に投入されています。そんな中、明 治のマカダミアが40年の長きにわたって消費者の心を掴んできた理由はなんでしょうか。岸田 氏によると、さまざまな方法を用いて製品の絶え間ない改良を実現していることが大きいと語っ ています。

  • 最高の味を提供するために:明治では長い時間をかけてオリジナル製品の改良を行って きました。マカダミアの風味を活かすために、トラディショナルローストという技法を用いて おり、この技法も常に改良されています。また、チョコレートと ナッツの配分比率も、風味と歯ざわりがベストなマッチになるように研究されています。
  • パッケージングにも工夫が:明治マカダミアは2000年にパッケージをリニューアルし、アー モンドのパッケージとの統一性が図られました。その結果、消費者はアーモンドとマカダミ アを姉妹商品と認識するようになり、「今日はアーモンド、明日はマカダミア」といった選択 がなされるようになりました。このような購入パターンを開拓できたためマカダミアの認知 度が一気に上がり、人気に火が着きました。現在、マカダミアのパッケージはチョコレート が一粒ずつトレイに並んでおり、湿気や光の影響で品質が低下するのを防ぐため密閉包 装されています。
  • 積極的なプロモーション活動:有名人を起用したテレビコマーシャルを定期的に実施して います。これらは「マスト・バイ・キャンペーン」と名付けられ、岸田氏によると「競合製品と の差別化を計るためにキャンペーンを行っています。2002年にはデビッド・ベッカムを起 用しました。ナッツ・チョコレートのCMで起用された最大のスターではないでしょうか。」近 年のCMは人気の日本人若手女優を起用しており。「マカダミアチョコは一粒一粒が大変 貴重なものであるというメッセージを伝達したかったので、『ぜいたくは、ひと粒でできる』と
  • 味のバリエーション:明治ではチョコレートにもバリエーションをもたせる戦略を取った結果、抹茶、ホワイトチョコ、クッキーなどのヒット作が生まれました。マカダミアとアーモンドを1個ずつ個別包装したアソート袋も家族向けに販売するなどの工夫も行っています。

明治マカダミアの今後:プレミアム感と健康志向 岸田氏によると、現在チョコレート業界を牽引している大きなトレンドはプレミアム感と健康志向 です。 これは世界中で同じ傾向にあり、明治も将来に向けてこれらの方向を強化する予定です。マカ ダミアの40周年を記念して発売された新製品「マカダミア・グランデ」が良い例で、「『マカダミ ア・グランデ』は通常の製品と比較して、ひと粒あたりマカダミアナッツの量が約1.7倍で、ミルク 感の強いプレミアム・チョコレートを使用しました」と岸田氏が紹介してくれました。

Macadamia Grande

また、2020年には健康志向チョコレートの売上は2013年の7倍になる、という調査結果もあり 主に40代以上の層が貢献すると言われています。 岸田氏はプレゼンテーションの最後をオーストラリアのマカダミア業界に向けたメッセージで締 めくくりました。 
「弊社のプレミアム感と健康志向という将来のヴィジョンを実現するためにも、今 後も常に品質向上に取り組む、というマカダミア業界あげてのサポートが大変重要になります。 一丸となってパートナーシップを強化し、マカダミアチョコレートの価値がさらにあがることを期 待しています。」

Images: Australian Macadamias and 明治 

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