世界のマカダミア収穫量は上昇傾向
供給
最新の統計によると、2018年の世界のマカダミア収穫量は10%以上増加すると予想されています。 これは、 60%の増加を達成した2012年から続く供給の増加になります。
この成長は、最近の新しい植え付けが収穫されるようになる今後数年間でさらに拡大していくことが予測され ます。
新たな植え付けへの投資は世界的に継続しています。 南アフリカとオーストラリアでは、年間6〜7,000ヘクタ ールの植林が行われていますが、中国ではすでに大量の植林が行われている雲南省と江西省からその周辺 地域に拡大しています。 ベトナムでは、現在の生産量は比較的低いですが、マカダミアへの関心は高いまま です。
供給基盤の拡大のほとんどは、すでに確立された原産国であるオーストラリアや南アフリカのにおける大規模 な投資によるものであり、これによって今後数年以内にははるかに安定した供給状況と全体的な供給拡大が 見込まれます。供給拡大によって、主要な開発課題への取り組みが可能となり、マカダミアのポテンシャルを 生かす多くのチャンスが開かれることが期待されます。 殻付きマカダミアの世界生産量
需要
カーネルの世界需要は過去3ヶ月間で堅調に推移しており、主要市場のカーネルの輸入総量は前年同期と 比較して安定しています。引き続き米国が最大の輸入国であり、自国での生産量も考慮すると最大の消費国 であることは間違いありません。欧州は第2位の輸入地域であり、日本は3位となっています。オーストラリ アのカーネル消費量は350万キログラムで、世界第2位の消費国です。
2017年の殻付きマカダミアの需要は力強く、殻付きの輸入量は大幅に増加しました。これは南アフリカ産製品 が前年度の厳しい干ばつから回復して収穫量が増えたためです。
オーストラリア産 販売
わずかに減少した収穫量を反映し、オーストラリア売上合計はカーネル2%減、殻付き10%減となりました。
カーネルの国内市場への販売は、2018年3月までの12カ月間で、前年同期比15%増加し、強い結果を見 せました。 オーストラリアでは、マカダミアを含むすべてのナッツの購買頻度がわずかに増加し、今日の消費 者にとってナッツが高い関心対象であること、小売業者がそれを後押ししていることが示されました。
米国へのカーネル販売は、2016/2017年度の異常(2015年第3四半期、第4四半期の記録的な輸入量増 加と2016年第1四半期、第2四半期の記録的な輸入量低下)を経て、2016年以前の水準に戻りました。
過去12ヶ月間のオーストラリア産カーネルの日本への販売は、最高に近いレベルを記録しましたが、最高値 だったその前の12ヶ月をわずかに下回りました。この市場ではマカダミアを使用するスナック製品が増加して おり、ますます興味が高まっています。最大の課題は供給の安定化です。
韓国では、大韓航空ナッツ事件と自由貿易協定によって創出された初期の興奮状態を経てマカダミアへの興 味と販売量増加が持続しています。全ての成分の原産国表示が義務づけられたことは、今後有利に働くと予 想されます。
ドイツへのカーネル販売量は減少しましたが、これは南アフリカとケニアからの供給量が増え、オーストラリア からの供給量が限定されたことが原因です。ドイツでの人気を超えて、欧州全体の市場開発も引き続き進ん でいます。
中国における殻付きマカダミアの販売量も、オーストラリア産の収穫量減少と南アフリカからの供給量増加を 背景に減少しましたが、この市場は今後さらに開発できる大きな可能性を秘めています。